小さなペットの供養とは。供養方法と心のケア
ハムスターやインコなどの小動物は、人間よりも寿命が短いため、別れの時が思いのほか早く訪れることがあります。お別れの際に、感謝と愛情を込めて供養をしたいと考えるのは自然なことです。しかし特に体の小さなペットの場合、供養の規模や方法について迷うことも多いでしょう。
このコラムでは、小さな命を供養する具体的な方法をご紹介します。
供養方法の種類
家族として過ごした小さなペットに感謝の気持ちを込め、愛情をもって供養する方法には、次のようなものがあります。
① 葬儀
ペットのための葬儀も一般的になっており、小さなペットに対応する火葬業者も増えています。
合同火葬はもちろん、個別火葬の場合は専用の小型火葬炉を使用したり、飼い主の希望に応じて収骨を行うことも可能です。
単に火葬するだけでなく、専用のセレモニーホールで最後のお別れができる葬儀プランも増えています。
ペットの遺体に花やお供え物を添えて、ペットに感謝の言葉をかけたり、思い出を振り返ったりと、ペットを家族として手厚く見送ることができます。
また自宅や指定の場所まで火葬車に来てもらいペットの火葬を行う、訪問火葬と呼ばれるサービスもあります。
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② お墓・納骨堂
ペット専用の墓地や納骨堂に遺骨を納める方法は、小さな動物に対する供養としても広く行われています。
一昔前はハムスターやインコなどの小動物の場合、専用の供養施設が少なく、ペット霊園にある合同墓地や供養塔に他のペットと一緒に埋葬されることが一般的でした。しかし体の大きさにかかわらず、ペットを家族として考える飼い主が増える中で、現在では小動物にも対応した供養の選択肢が大きく広がっています。
小動物専用の供養区画が整備された霊園や納骨堂が増えており、個別に遺骨を安置できるスペースも充実しています。ロッカー型納骨堂や小型の骨壺専用棚など、小動物に適した設備が整っており、飼い主が訪れて手軽にお参りすることができます。
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③ 手元供養
ペットの遺骨を自宅で供養する方法です。
小さな祭壇を設けたり、オシャレな骨壺を用いたりして、遺影や仏具のセットと共に祀ることが一般的です。日常的に手を合わせたり、お供えをあげたりすることで、ペットの存在を身近に感じ続けることができます。
最近では、オシャレな骨壺や小さな祭壇のセットなど、ペットを偲ぶためのグッズが豊富に揃っています。
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④ メモリアルグッズ
遺骨をアクセサリーに加工する「メモリアルジュエリー」も人気があります。
ペンダントやストラップ、キーホルダーなどにお骨や遺灰を入れ、身につけることで常にペットの存在を感じることができるでしょう。遺灰を樹脂に混ぜて作るアクセサリーや、ガラスに封入するものなど、さまざまなグッズが増えています。
⑤ 慰霊祭や供養式への参加
霊園や寺院で行われる慰霊祭に参加することも供養のひとつです。
合同で行われることが一般的ですが、個別の供養式や、オンラインで慰霊祭を行う業者もあります。慰霊祭ではご住職の読経や塔婆の読み上げ、お焼香などを行います。
慰霊祭はペットとの思い出を振り返り、改めて感謝の気持ちを込める良い機会となるため、ペット慰霊祭への参加数は、実際のところとても多いようです。
供養による飼い主の心のケア
ペットの供養は、思い出を大切にしながら飼い主が心の整理をするための、大切なプロセスです。
ペットを亡くしたときの深い悲しみや喪失感は「ペットロス」と呼ばれ、多くの人が経験します。
ペットとの別れを受け止め、ペットロスから立ち直るためには、供養が重要な役割を果たします。供養は辛さや喪失感を軽減して心の安定をもたらし、癒やしを得て前向きな気持ちを取り戻す大切な手段です。
例として次のようなことが、心の回復を助けます。
・誰かに悲しみを打ち明ける
・思い切り泣いて、別れを惜しむ
・お別れの手紙を書く
・ペットの思い出を整理する
・メモリアルグッズを作って身近に置く
感情を解放することや、ペットロスを経験したことのある人や気の知れた友人と話すなど、信頼できる人と悲しみを共有することは、辛さや孤独感を軽減する大きな助けとなります。
感謝の気持ちや思い出を文章にして、お別れの手紙を書くことや、心の中で話しかけることも気持ちの整理に繋がります。
また、ペットが生前に使っていたケージや食器、おもちゃなどを整理することも、気持ちの整理に繋がります。思い出の品を保管したり、必要な人に譲渡したりすることで心が軽くなることもあります。
他にも写真や動画を見返してアルバムやムービーを作ることで、ペットとの楽しい時間を振り返り、癒しを得られるでしょう。
自分の気持ちと向き合うことや、思い出を形にすることで、時間と共にペットとの別れを受け入れ、ペットと過ごした日々に感謝しながら、前向きに歩み出すことができるようになるでしょう。
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小さなペットの供養を行った方の声
ヤシロペットセレモニーでは小さなペットの葬儀にも対応しています。
ここでは、実際に葬儀を行った方々の声をご紹介します。
小さな動物も私にとって家族でした。丁寧に優しく対応して頂いて感謝します。(八尾市 N様)
スタッフの方、親切にしていただき、ありがとうございました。(大阪府豊中市 M様より)
ペンダントも作らせていただき、いつも一緒です。気持ちが切り替えられたのもヤシロさんのおかげだと思います。(大阪府豊中市 K様より)
今後育てているペットにもしもの事があればまたお願いしたいです。(大阪府大阪市 T様より)
利用者の温かい体験談を通じて、供養がどのように心の支えとなるかが伝わってきます。小さなペットを家族として、大切に送り出すための選択肢を考える際に、参考になれば幸いです。
次の一歩を踏み出すために
手厚い供養を通じて、飼い主がペットを忘れずに愛情を持ち続けていることで、ペットも安心して次の旅路へと進むことができるのかもしれません。また飼い主が供養を通じて少しずつ前に進もうとする姿を、ペットは静かに見守ってくれることでしょう。
供養は愛情に包まれた幸せな思い出を心に刻み、前向きに歩み出すための大切なプロセスです。
ペットを失った悲しみから立ち直るのには時間がかかるかもしれませんが、供養という形でペットを見送ることで、やがてその存在は温かい思い出として、飼い主の心に残り続けるでしょう。
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