庭園型も登場！　広がるペットの樹木葬

≪里山型≫
山や森全体、また森林のなかに、新しく植樹した木々などを墓標とします。大自然のなかに埋葬できる点が、最大の魅力でしょう。
ただ、その多くが郊外にあるため、お墓参りのしやすさが課題といわれています。

シンボルツリーが一本のときは、その根本や周りに埋めます。埋葬後に、その場所に苗木や草花などを植樹し、それを墓標とするケースもあります。

≪公園型（庭園型）≫
ご寺院や霊園内の、墓地として整備された場所に埋葬します。基本的には樹木が墓標ですが、名入りのプレートなどを建てる場合も多いでしょう。
一般のお墓と変わらない環境下にある点や、霊園などが手入れしているため、お墓の維持管理の負担が減る点などが、メリットといわれています。

ただ、墓地はきれいにデザインされた公園型が多いため、自然本来の美しさを求める方には、マッチしない恐れがあります。
最近では、そうした点を考慮してか、よりナチュラルさを実感できるように、たくさんの花々が咲く洋風の庭園型（ガーデニング風）が登場しています。

≪合祀型≫
他のペットのご遺骨と一緒に、同じ場所に埋葬されます。ただ、なかには個々の骨壺を同じ場所にうめることで、合祀型（集合型）と呼ぶものもあります。
一度埋葬したら、ご遺骨を取り出すことはできないため、注意が必要です。

費用は、個別型に比べて、安価といわれています。

≪個別型≫

個別に埋葬されるタイプのお墓です。
一区画ごとに墓標となる苗木を植えたり、ネームプレートなどを建てたりします。そのため、お墓参りのときに手合わせがしやすく、違和感を抱きにくいといわれています。
最近では、特殊な素材を用いた骨壺が登場しており、時間と共に分解され、完全に土に還ることができるものもあります。

また、飼い主とペットが一緒に入るお墓も、個別型が多いようです。数十年後に合祀される場合もあります。
なお、一般的な墓地と同様に扱われるため、永代供養料や永代使用料などが含まれます。

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・自然を感じられる

自然のなかで眠るため、あたたかく明るい場所でご供養ができます。生前、お散歩やお外にいくのが大好きだったペットには、ぴったりの場所かもしれません。

太陽の光や、四季それぞれの景色も楽しめるため、お墓参りをする側も、気持ちが癒やされるでしょう。

・費用と管理負担をおさえられる

ペットのみの場合でも、墓標が樹木になるため、墓石タイプのお墓に比べると、費用がおさえられます。飼い主と一緒に入るタイプになると、費用は高くなりますが、それでも一般的なお墓に比べると、安価でしょう。

また、墓地のお手入れについても、基本的には、管理者側の霊園などが行うため、負担が少なくてすみます。維持管理費用なども含めて、判断しましょう。

・永代供養墓

その多くが永代供養を前提としているため、お墓の承継者がいない方でも、安心して埋葬できます。
定期的に合同法要を実施しているところもあるため、埋葬後のご供養の手厚さなども、選ぶポイントの一つでしょう。

合祀型はご遺骨を取り出せないため、事前に確認が必要です。

また、自然環境は常に変化します。災害などによっては、お墓にダメージや何かしらの影響が出る恐れもあります。ネームプレートなど個人の墓標がない場合、自然の姿が当初から変化してしまい、どこに埋葬したのかわからなくなるケースもあります。
もしお墓のお手入れや管理、お墓参りが一時的に困難になった場合は、どのようにフォローできるのか、念頭に置いておきましょう。

なお、飼い主とペットが一緒に入れる樹木葬は、まだまだ少ないのが実情です。“樹木葬”のなかでも、墓石がある樹木葬型のお墓が定番となっています。
理想の樹木葬を見つけるためには、実際に墓地に足を運び、自然環境や雰囲気、心地よさなどを実感してみましょう。墓地の環境だけではなく、霊園などの管理業者の誠実さや、埋葬後のご供養の手厚さも、選ぶポイントの一つです。

大好きだったペットと共に、緑あふれる大地に包まれる日をイメージできれば、安心して最期を迎えられることにも、つながるでしょう。

※樹木葬の費用などは、埋葬される人数や、ご寺院や霊園の規定によって異なります